わきがの原因（発生の仕組み）は？

わきがの原因を知っただけでは、わきが対策にはなりませんが、わきが体質として生まれた人は、基本的に嫌でもずっとお付き合いしなければならないわけで、わきが対策をたてるには敵の「わきが」のことを知っておいてもいいじゃないということで、原因を簡単にまとめてみました。

結論から言いますと、あのわきがのくさい臭いは、以下の２つの原因によるものなのです。

  • アポクリン汗腺からの分泌物
  • 人に住みつく常在細菌

このどちらかが欠けても、あのイヤなわきがの臭いにはなりません。

つまり公式にすると

わきが臭 ＝ アポクリン汗腺分泌物 × 常在細菌

まず、汗腺の話からすると、

人の汗腺は２種類あって、「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」になります。

エクリン汗腺の方が、普通の人がイメージする汗腺だと思いますが、いわゆる体温調整（体温を下げる）のために、汗を出す役割があります。
（この汗は無色透明で、成分のほとんど（99％以上）が水分なので臭いもなし。）
エクリン汗腺は全身にあります。

一方のアポクリン汗腺は、わきの下とか、外耳道、乳首、外陰部とか身体の一部にしかありません。
エクリン汗腺もアポクリン汗腺も哺乳類にはあります（全部の哺乳類ではない）が、アポクリン汗腺はいわゆるフェロモンとして機能してきたみたい。

フェロモン？

動物は人でいうわきがに惹きつけられるっていうことになるのでしょうか・・・。

そう考えると人も太古の昔は、わきががフェロモンの機能を果たしていたということ？？

今となってはくさい臭いで人を引き離す機能にしかなっていないと思いますが・・・

脇道にそれてしまいましたが、このアポクリン汗腺は、エクリン汗腺とは違って、タンパク質、脂質、アンモニア、色素リポフスチン、鉄分なんかのわきがニオイの元になる成分が分泌されます。

でもこれだけだと無臭なのです。

なんとなく、これだけ書いただけでも臭いそうだけど、無臭みたいです。

そこに、２つ目の原因となる「人に住みつく常在細菌」が登場します。

この常在細菌が、アポクリン汗腺から出る分泌物を材料にして、わきがクッキングを行うのです。

細菌によってアポクリン汗腺分泌物はせっせ、せっせと分解が行なわれ、どんどん腐敗発酵していき、その発酵した脂肪酸が空気に飛び出していくと・・・

ハーイ

極上のわきがの臭いの完成でーす。

ということになります。

ちなみに、この常在細菌は、わきがの人とわきがじゃない人では違うみたい。

わきがクッキングを行う細菌は、アポクリン汗腺から出る分泌物がないと生きていけないので、つまりわきがじゃない人の体には住みつけない。

まあ、よくできているというか、なんというか。

以上、わきがの原因、発生のメカニズムをご理解いただけたでしょうか？

それから、アポクリン汗腺じゃなくてエクリン汗腺から出る、いわゆる体温調整のために出る汗の方も細菌が分解発酵して、ニオイを発生させます。

これは、わきがとは違って、あの酸っぱい臭い、いわゆる「汗臭い」っていうヤツです。（昔、部活の後に嗅いだような・・・）

これはこれでかなりくさいから、勘弁してほしいですが・・・